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不正出血
不正出血はカラダからのSOSかも知れません
不正出血は、生理以外の時期におこる性器からの出血です。真っ赤な出血や茶色い出血、点状の出血がこれに含まれます。これらの出血は、ホルモンバランスの乱れ、炎症、腫瘍、妊娠、または物理的な裂傷が原因でおこります。特に閉経期や妊娠初期に見られる出血は、重要な健康状態を示唆している可能性があり、注意が必要です。
不正出血の原因
ホルモンバランスによる出血
| 排卵期出血 | 急激なエストロゲンの変化により、子宮内膜がはがれ落ちることで生理の様な出血がおこります。 |
|---|---|
| 無排卵性出血 | ストレスや加齢により排卵が阻害され、エストロゲンの低下に伴って出血がおこります。出血期間が長引くこともあります。 |
| 更年期の出血 | 40歳後半からの無排卵性の生理や周期が不規則になることで出血がみられます。更年期は婦人科悪性腫瘍が好発する時期なので、注意が必要です。 |
炎症による出血
| 腟炎 | 菌の増殖により腟内の自浄作用が破綻し、出血を引きおこすことがあります。 |
|---|
腫瘍による出血
| 子宮がん | 子宮頸がんや体がんは、初期症状で不正出血や茶色いおりものが現れます。 |
|---|---|
| 子宮頸管ポリープ/内膜ポリープ | 性交渉や炎症での出血、生理の量が多くなったり長引いたりすることがあります。 |
| 子宮筋腫 | 特に子宮内膜に近い筋腫は生理の量が多くなったり、長引いたりします。 |
妊娠に関する出血
| 着床時の出血 | 性行為から約3週間前後でおこる出血があり、妊娠初期のサインとなることがあります。 |
|---|
物理的な裂傷による出血
| 性行為による裂傷 | 外陰部や腟壁の裂傷が原因で出血することがあります。 |
|---|
不正出血がおこったら、どうしたらよい？
| 子宮がん検査 | 子宮頸がんや体がんのチェック。 |
|---|---|
| 超音波検査 | 子宮や卵巣の腫瘍を検出。 |
| おりもの検査/性感染症検査 | 炎症や感染症の確認。 |
| 妊娠反応検査 | 妊娠の可能性の確認。 |
| 血液検査 | ホルモンのバランスや貧血のチェック。 |
不正出血は原因によって治療法がちがいます
ホルモンバランスの乱れによる出血
自然に収まることもあれば、ホルモン治療が必要な場合もあります。
炎症による出血
抗生剤による治療が中心となります。
腫瘍による出血
良性疾患の場合は止血処置や投薬を行います。保存的治療が困難な場合は手術も考え他院へ紹介させていただきます。
悪性腫瘍の場合は専門機関への紹介をおこないます。
妊娠関連の出血
多くは経過観察で治まりますが、産科での経過観察が必要な場合もあります。
裂傷による出血
軽度の場合は自然治癒、重度の場合は病院での治療が必要です。
不正出血は「カラダのSOS」、
そのサインを見過ごさず専門医に相談しましょう！
通常と異なる出血がみられたときには、重大な病気が隠れていることもありますので早めに専門医の診察を受けることが大切です。専門医への相談はハードルが高く感じられるかもしれませんが、当院では患者様の話を丁寧に聞き、無理な検査をすることはありません。他の検査方法も探求し、患者様に最も適した検査と治療をご提供しています。気になる症状や疑問を感じたときには、どうぞお気軽にご相談ください。